「カーゴバイク」ということばを耳にしたことがあるかもしれません。何のことなのか、すぐにはわからない人もいると思います。でもちょっと考えると、わかります。
ことばの通り、荷物を載せることのできる自転車のこと。荷物を載せるというよりは、荷車付きの自転車といったほうがいいかもしれません。人力車のように、荷台の中で腰掛けることができるようになっているものもあります。
自転車で大きなもの、重いものを運ぶことができるようにした自転車です。
障がい者向けなどに、以前から三輪車がありました。後ろが二輪になっていて、後ろに大きな荷台があります。それも一種のカーゴバイクです。しかし後方二輪の三輪車は、慣れないととても走りにくい。二輪車に慣れているぼくは、まっすぐに走れず、危ないのですぐに降りてしまいました。
ですから、現在市販されている三輪カーゴバイクは、前輪が二輪になっているものが主流になっています。
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カーゴバイクには、小さなこどもも載せることもできる。ベルリンでの気候変動デモで撮影 |
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カーゴバイクは、都市での自動車交通を減らす一つの手段だと見られています。職人などが工具やちょっとした資材をカーゴバイクに載せて走れば、車は入りません。渋滞にも巻き込まれません。
宅配サービスにおいても、最終宅配をカーゴバイクに移行させている宅配事業者も出てきています。地区毎に荷物保管コンテナを置いて、そこまでは電気トラックで配送。そこから配送宅までの最終宅配をカーゴバイクで行います。
家具量販店など大きな買い物をする販売店では、カーゴバイクの貸出サービスも見られるようになりました。
ベルリンでは、カーゴバイクに乗る市民が目につくようになっています。こどものまだ小さい家族が、カーゴバイクにこどもを載せて走る光景をよく見かけます。カーゴバイクには電動式もあり、再生可能エネルギーで発電した電気を使えば、グリーン化につながります。
こうして都市において、自動車交通を減らして都市をグリーン化します。
カーゴバイクの購入に補助金を出す自治体もでてきました。それをドイツ全体に拡大すべきだという意見も出ています。
(2021年9月01日)
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